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2013.06.20 過去のニュース

国語科より

高校1年生は、評論文の読解、要約といった、国語の勉強の仕方をオリエンテーション合宿(4/24~4/26)で学びました。その教材を紹介しましょう。

数学者で随筆家でもある藤原正彦氏の文章を教材として、どういう予習や復習が必要かをまず勉強します。こんな具合のプリントを使って説明しました。

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そして、実際に以下のプリントを配布して、124を授業しました。なかでも、各段落ごとに、トピックセンテンス――筆者がその段落で最も言いたいこと・意見――をぬき出すこと、それを使って100字要約することが中心です。

生徒がマークするだろう言葉やトピックセンテンスは網かけするなどしてみました。

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網かけしたトピックセンテンスだけを生徒に読んでもらうと「おーっ」と言う声が上がります。「わかりやすい」「これで意味わかっちゃうんだ」という驚きです。

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そして、このトピックセンテンスを3つの文章にまとめなおします。

1 数学の内容は時代と共に増大するため研究の先端に出る年齢が遅くなっている。
2 この傾向が進むと数学の進歩は平衡状態を迎え,自然科学全体が危機に直面する。
3 この人間の知性の限界を前に人類はいかに進むべきかという問が問い直されなければならない。


評論文はほとんどこの3つの意味段落にまとめることができることを説明します。そして100字要約です。これは授業時間内にはできませんでしたが、自習時間に生徒は取り組みました。自習時間後も消灯ギリギリまで、要約や意味調べを頑張った生徒も見受けられました。


 ≪要約≫
数学の内容が時代と共に増大し、研究の先端に出る年齢の遅くなる傾向が進むため、数学の進歩はいずれ大休止を迎え自然科学全体が危機に直面する。この時人類はいかに進むべきかを根本的に問い直さなければならない。99字


「評論文の読解は、まず一つひとつの『語義』をきちんと捉え、『センテンス』を理解することが大切です。そして、重要な文の抜粋を経て、要約にたどり着くわけです。読解の手順を明確にすることによって、評論文の読解はより深くなり、筆者の言わんとする意見も掴み取りやすくなります。今後の授業でも『トピックセンテンス』はどこにあるのかを意識していくと、自らの読解の一助になることでしょう。」

前期はこのオリエンテーション合宿の授業を受けて、評論は「他者を理解すること」 鷲田清一、「水の東西」山崎正和、「『美しさの発見』」高階秀爾、を勉強しました。
(国語科より)


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