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女子教育への取り組み 学校長挨拶 生徒指導からのメッセージ

教頭 辰巳順子

東京女子学園 校長補佐
辰巳 順子

本校の建学の精神は、「教養と行動力を兼ね備えた女性の育成」です。明治36年、女性はまだ裁縫や絵や習字を習うことが求められていた時代に、本校は女性でも男性と同じように普通教育を受け、知識を身につけて欲しい、子供にとって最初の師となり、有為な女性として活躍してほしいと願い創立されました。

 

本校の進路指導のプログラムである「ライフ・プランニング」の授業は、まさにこの建学の精神を受け、自分の一生を「いかに善く生きるか」を考え、具体的に取り組んでいく授業です。生徒全員が「幸せな人生」を送ってほしいからです。「自分」「自然」「社会」について学び、社会の一員としての自分の「生き方」「在り方」を考え、将来の目標に向かって努力します。どんな人生を送るか又どんな職業を目標とするかをを早い時期から考えさせることにより、生徒の将来に対する意識を喚起させ、将来、社会の一員として主体的に行動できる女性に育って欲しいのです。

 

中学生にとっては自分の将来の目標は、獣医、看護師、フライトアテンダント、保育士、ダンサーや歌手などまだあこがれや「夢」であることが多いようです。しかし高校生になると人生をもっと具体的に捉えます。ベネッセの「スタディー・サポート」やキャリア・ガイダンスを通して専門のキャリアカウンセラーの指導を受けながら、やりたいことを明確にし、職業については多くの資料を集め、自分の価値観を認識し、目標を設定し、「自分の一生」を考えていきます。目標を達成するためにはどんなことを学ぶ必要があるのかを確認し、大学の学部、学科を調べ、自分の目標を達成するための大学を選び、受験勉強に取り組みます。

 

「大学生でも自分のやりたい職業がわからない学生が多いのに、高校生に自分のキャリアを考えさせるのは、無理ではないか。それより、難関大学合格を目指して勉強させるほうがいい。」というような意見もあるようです。本校は大学合格が目標ではなく、常に将来を考えて、その手段として大学受験に向かっているのです。常に自分の努力が何のためなのかビジョンを持って欲しいからです。本校の生徒は大学受験に成功しても、次の目標へのビジョンを持っています。受験はあくまでも自分の夢に向かう通過点であり、終着点ではありません。

 

ある一人の生徒、明るく、日々の学園生活を楽しんでいた生徒の話です。成績はそれほど上位ではありませんでした。目標を高く持ち勉強しましたが、希望の大学に合格できず、同じ学部がある短期大学に進学しました。この時点で生徒に後悔の色はなく、「自分の力でここまで勉強ができたことを感謝しています。」と明るく話していました。短大在学中も奨学金でフランスに研修に行き、彼女の中では、海外で活躍したいという彼女の将来の目標に近づいていました。その後、編入試験を受け、見事難関私立大学へ合格し、目標のキャリアに向かって勉強しています。単に大学合格が目標ではないからこそ、その都度柔軟な方向性が持てたのだと思います。大きなビジョンを持って今後さらに将来の可能性を広げてほしいものです。

 

アメリカのワシントン州シアトルのマイクロソフト社には、ウインドーズ開発チームの一員として正社員として勤務している卒業生がいますし、経団連の会長と共に活躍している女性も卒業生です。青年海外協力隊として発展途上国で働く人、電通や博報堂に勤務して、卒業生講演会で仕事のやりがい、楽しさ、つらさについて語ってくれた卒業生もいます。本校の卒業生が世界中で活躍する時代になったのです。

 

多くの問題を抱え、これからの日本はどのような社会へと発展していくのでしょうか。このような不透明な社会にあっては、自分の能力、判断力が頼りとなります。これをもとに自分の人生をきりひらいていかねばなりません。その上で社会の一員として周りの人々と手を携えていかねばならないのです。

しかしながら、女性は男性より結婚や出産にともなって環境が変わると、自分のキャリア(人生の進路)に影響を受けることが多いようです。キャリアには、学習、仕事、家庭、趣味の4つの分野がありますが、仕事や家庭の分野では、女性は周りの環境を考えて判断しなければいけないことが多いようです。

 

それと同時に、女性が活躍する機会は飛躍的に増えていきます。自分の能力を生かして社会で活躍できる時代です。女性が活躍できる職種も多くなるでしょうし、男性とともにまたは男性をリードして活躍できる時代でしょう。

 

初代校長棚橋絢子先生は、次のように言われています。「女性が言いたいことを言い、やりたいことをやっていては世の中から嫌われ、はじかれてしまいます。世の中を悟り、周りの人から愛され、柳のように地に強く根を張り、周りに合わせるようにしなやかに枝を揺らしながら、自分の道を進みましょう。」明治、大正時代ですから、お姑さんとの関係は大きかったのでしょう。「お姑さんには、マッサージをしてさしあげなさい。世間話をしながらマッサージをしてさしあげれば、その関係もよくなるでしょう。」

 

当時本校の最高学年はマッサージが必修だったそうです。明治、大正時代のことですが、家族間の人間関係、スキンシップや周りの人に対する思いやりなど、大切さは今でも同じですね。
女性を柳に例えたのはなるほど、と思われます。「女性は強く、しかもしなやかに生きよ」という教えでしょう。

 

学園生活6年間は人生の縮図です。楽しいこと、つらいこと、いろいろな出来事を経験します。定期試験の成績、部活動の試合、コンクールや生徒会選挙、体育祭や文化祭、友人関係など、生徒は泣いたり笑ったり、怒ったり、悔しがったり、豊かな日々です。この6年間の学園生活は今後の人生の基礎を築いていくのです。この時期は失敗してもやり直せます。6年間を見通せる私学だからこそ、この経験ができるのです。女子校だからこそ、女子ならではの生活指導ができるのです。大いに学び、悩んで成長してほしいと思います。そして自分で判断して主体的に動ける女性になってほしいのです。長い人生の中では、耐える力と挑戦する力を持ち、どんなときにも、どんな場所でも凛と輝いて強く生きてほしいと願っています。

 

私はこの6年間が大切な時期だからこそ適切な環境を選択する必要があると考えます。
以下にお示ししますが、男子生徒と女子生徒では教育の成果を出すためには、学習方法や、生活指導方法に大きく差があるようです。国内外の出版物を読み、シンポジウムを聞いて、つくづく本校での百余年の伝統を感じました。本校では百余年の伝統のなかで、女子生徒にいちばん合った教育方法や生徒指導、学園生活を作り上げている、ということです。長い年月の中のその時代その時代でよりよい変化をとげつつ、各教科の授業方法も、生活指導の方法も、学園生活環境も自然に女子に適したやりかたになっているのです。ですから生徒達には居心地がよく、伸び伸びと自分の能力と個性を伸ばすことができるのでしょう。そのような中で人と人との関わりを学び同窓生同士、教員との関係も一生のお付き合いになっていくのです。

 

自分を持ち、思いやりがあり、みんなから愛される人。リーダーシップを持ち、自主的に動ける人。これは女子校のなかでこそよりよく育まれるものと考えます。

 

 

~ 以下は、女子生徒と男子生徒の違いについて ~

 

平成22年8月に男女別学教育研究会会長の中井俊巳先生が著書「なぜ男女別学は子どもを伸ばすのか」の発行を機に「男女別学教育シンポジウムが」開かれ、23年11月には第2回目が開かれ、別学の良さが話し合われました。

  • 数学は男子と女子では教え方がちがう。男子は抽象的な説明を理解し、女子は細かいステップを刻みながら、具体的に数を挿入するなどして説明したほうが理解が早い。

  • 英語の長文読解は男子はおおざっぱでも全体を読み取るが、女子は最初から1文づつ丁寧に訳していく傾向があるので、段落ごとに読む方法がわかりやすい。

  • 英語の文法事項も男子は全体像をつかんでから各用法を学ぶとついてくるが、女子は各用法を一つずつ確実に理解しないと不安である。

  • 英語の発音は女子だけ、男子だけのほうが、恥ずかしがらずにしっかりと練習できる。

  • 歴史では、男子は動く事象が好きで、民族の移動や侵略、複雑に動くものに興味があり、女子は歴史的建造物や物語,絵画などに興味を持つ。

  • 文章をまとめる力は女子のほうがよくできる。
    ノートの取り方だが、男子は聞きながらノートを取るが、女子はノートを書く時間をあげたほうが、しっかりノートがとれる。ノートはきれいだが、書いている間は理解しようとはしていない。

  • 国語の文章問題では女子は登場人物の心情変化に敏感で行間を読むことができるが、男子は苦手で行間は空白でしかない場合が多い。

  • 好きな先生は、男子は自分と同じ価値観を持つ先生、尊敬できる先生。女子は自分を大切にしてくれる先生。

  • 補助プリントの使い方は、男子はプリントを渡しておけば、やってくる。女子は必ずやったところを見てあげないといけない。特にプリントに上に、「~さんのプリント」などと生徒の名前を書いておくと喜ぶ。

  • 進路相談は、男子はわからなくても後で理念がついてくる。女子は実は自分で答えを持っている。かぶる範囲で微調整してそこを話せばよい。

  • 運動部は、男子は試合が好き。女子はそれぞれの型を練習してから試合に臨みたい。

  • クラスの討論でも、女子は女子だけのほうが安心して活発に意見を述べられる

 

 

レナード・サックス著 「男の子の脳、女の子の脳」

  • 男の子と女の子の脳は本質的に異なっている。
  • 生活のなかでも価値観が異なっている。
  • けんか、いじめ、リスクに対する考え方、
  • 教師に対する期待度、
  • 悩み事の相談、
  • 自分の失敗に対する考え方など

  • 男の子も女の子も学習できる内容そのものに差はない。だが、それを教える上で裁量の方法には大きな差がある。
  • 読書の分野、
  • 自分の学力の評価など

  • 同性のコミュニティーが子供を社会化する。
  • 社会化とは子供が社会の慣習や道徳観を学ぶプロセスのことをさす。
  • 子供は自分の属するジェンダーに満足しているほど、精神的に安定する。

  • モントリオールの公立校が共学校から別学校へ変更。その結果
  • 常習の欠席が3分の1に減った。
  • 標準学力テストの点数が15%上昇
  • 大学への進学率が倍になった
  • デートをする回数は変わりないが、妊娠する割合が著しく減った。これは、個人的な人格よりもその子のグループ内での立場に基づいて相手を選ぶことの多い共学校と、自立性を保てる別学校との違いである

 

 

元聖心女子大学学長山縣喜代先生著「女子校は時代遅れか」―現代社会における女子校の存在意義と使命― では次のように書かれています。

  • 身ごもり、産む性である女性の「命」と密接な係りのある特性は、男性とは異なった心理的、精神的発達をとげる。
  • 未だ男女が平等に扱われているとは言い難い現在の社会状況下においては、次の3つの観点から女子教育は女子校がふさわしい。
  • 教育環境 教育の大事な目的はそれぞれの生徒・学生の能力を十分に開花させ、自己確立を促すことです。そのための環境は女子校がよい。
  • ロール・モデル
    女子校には女性の先生が多く、社会における女性の生き方のさまざまな可能 性を見る機会が多い。
  • 人材の生産性
    男性と比較されることなく、自分の能力を十分に引だし、自由な精神をもって考えを素直に表明する能力を開発して、自己のアイデンティティーを確立していく可能性が高い。
  • 女子校の使命
    女性を知ることを通して得られる女性の特性と思われる良いもの、ここでは命を宿す性としての特性を強く意識して育てていく。→ 「命が大切にされる社会」を築く。 → 今までとは異なる経済観、能力観、安全観などが出てくる。
  • 世界の女性リーダーたちの価値観
  • ゼロックス会長  
    「優れたリーダーの資質」は、「リーダーと部下の間の信頼関係を築くための意思の疎通ができるかどうか」「論理や事実に基づく説得より、ハートの部分での説得」
  • 2人の女性判事(ニューヨークタイムズ)  
    「彼女の信用は敵をつくらず友人をつくることから来ている。」
    「彼女の信用は共に働いている人々やその家族にかんして、また個々の生活についてもいつも関心をもっている」
    「ライバル同士の企業間の橋渡しをする能力に優れている」
    ⇒利潤のみを追求してきた男性経済界にパラダイムの転換、発想の転換を促すものとなっている。

 

 

以上、女子の特性を生かした教育のできる場での学びをお薦めいたします。

教頭 辰巳順子

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